ヒアルロン酸 注入は、ほうれい線の改善やボリュームアップしたい部位への効果的なアプローチとして広く知られています。しかし、使用する製剤の種類によって効果や持続時間が異なるため、どの製剤を選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。本記事では、ほうれい線をはじめとした各部位への最適なヒアルロン酸製剤の選び方と、当院で取り扱うそれぞれの製剤の特徴を解説します。
ヒアルロン酸 とは?
まず、ヒアルロン酸の基本について簡単に説明します。
- ヒアルロン酸の役割
ヒアルロン酸は、肌の保湿や弾力を保つ成分であり、加齢によって減少することで、肌のたるみやシワの原因となります。ヒアルロン酸を注入することで、失われたボリュームを補うことができます。 - ヒアルロン酸注入のメリット
施術が短時間で終わり、ダウンタイムが少ないことや、自然な仕上がりが期待できることが人気の理由です。
当院で取り扱う ヒアルロン酸 製剤の比較
- ジュビダーム(Juvéderm)
ボルベラ(Volbella)、ボリフト(Volift)、ボリューマ(Voluma)といったさまざまな製品があり、それぞれが異なる特性を持っています。これらの製剤はすべてアラガン社(Allergan)によって開発されており、ヒアルロン酸の硬さや粘度、持続性などが異なるため、施術部位や目的に応じて使い分けられます。
ボルベラ
非常に柔らかく滑らかな質感が特徴で、自然なボリューム感を出すのに適しています。
ボリフト
中程度の柔らかさを持つ製剤で、顔全体のバランスを整えるためにも使用され、自然な仕上がりを求める方に適しています。
ボリューマ
ジュビダームシリーズの中で最も高い密度とボリュームを持ち、しっかりとした形状保持力があります。リフト効果を高めたりする目的で使われます。 - スタイレージ
フランスのLaboratories Vivacy社が開発したヒアルロン酸製剤シリーズです。スタイレージシリーズは抗酸化物質であるマンニトールを含んでいるのが特徴で、この成分がヒアルロン酸の分解を遅らせ、持続期間を延ばす効果が期待されています。 - クレヴィエル コントア
韓国の製薬会社が開発したヒアルロン酸製剤で、特に高濃度で高密度のヒアルロン酸が特徴です。従来のヒアルロン酸製剤と比べて硬さがあり、しっかりとした立体感を出すことができるため、細かい修正が求められる部位に効果的です。 - チャウムプレミアム
韓国国内で広く使用されており、製造過程や品質管理が厳しく行われています。これにより、施術の際に安全かつ安心して使用できる製剤とされています。効果的なボリュームアップと自然な仕上がりを提供します。
ほうれい線に使用する ヒアルロン酸 製剤の選び方
次に、ほうれい線に適した製剤を選ぶために考慮すべきポイントを紹介します。
- 粘度と硬さ
ヒアルロン酸製剤には、粘度や硬さの違いがあります。ほうれい線のような深いシワには、比較的粘度が高く、硬めの製剤が適しています。これにより、注入後の持続効果が長くなり、しっかりとしたボリュームアップが可能です。 - 持続性
製剤の種類によって持続時間が異なります。長期的な効果を求める場合、持続性の高い製剤を選ぶことが重要です。通常、6ヶ月〜1年程度の効果が期待できますが、個々の肌質やライフスタイルによっても変わることがあります。 - 安全性とアレルギーのリスク
使用する製剤が体内で安全に吸収されるか、アレルギー反応を起こさないかも重要なポイントです。信頼性の高い製剤を選ぶことが、トラブルを避けるためには必須です。
上記の考慮するポイントを踏まえ、当院ではジュビダーム ボリフトをほうれい線に使用する製剤として推奨しております。
ほうれい線以外の人気パーツについて
それぞれのパーツに適した製剤をご紹介いたします。
- 涙袋
ジュビダーム ボルベラ、チャウムプレミアム01 - 額、こめかみ
ジュビダーム ボリューマ、チャウムプレミアム03、スタイレージL - ほうれい線、唇
ジュビダーム ボリフト、チャウムプレミアム02、スタイレージS - 鼻筋、顎
クレヴィエルコントア、チャウムプレミアム04
ヒアルロン酸 注入の施術に関する注意点
- 信頼できるクリニックを選ぶこと
注入技術は非常に重要です。経験豊富な医師による施術を受けることで、トラブルを防ぎ、より自然な仕上がりが期待できます。 - 施術後のケア
施術後の適切なケアが重要です。ヒアルロン酸が定着するまでの期間は、過度なマッサージや運動を避けることが推奨されています。
まとめ
ヒアルロン酸注入は、ほうれい線を目立たなくしたり、ボリュームアップをしたい部分へのアプローチとして効果的な方法です。ただし、使用する製剤によって結果が異なるため、自分に合った製剤を選ぶことが大切です。それぞれの製剤の特徴を理解し、信頼できるクリニックで施術を受けることで、満足度の高い結果を得ることができるでしょう。
この記事の監修者
医師
石川 菜緒
Nao Ishikawa
【経歴】
2020年
国家公務員共済連合 九段坂病院
2022年
グローバルビューティークリニック 勤務
2023年 11月
CONTOUR CLINIC TOKYO 勤務