鼻中隔延長術

鼻中隔延長術とは

鼻中隔延長術とは左右の鼻の穴の衝立となっている鼻中隔軟骨を延長することで鼻先の高さを出したり、角度調整を行う手術です。
延長に使う素材はご自身の耳の軟骨・鼻中隔軟骨・肋軟骨の3つのうちのどれかになります。
先の順で硬い軟骨となるので求める高さ・皮膚の厚さ・鼻の軟骨の形状などに合わせて採取する軟骨を決めます。

耳介軟骨

ご自身の耳の裏を3センチ程度切開して軟骨を採取します。

歪み・たわみがあるため加工が必要で、軟骨の柔らかい人だと強度が弱く、後戻りあるいは曲がりの原因になるので、3mm以上安定して高くしたい場合は、適応外になることが多いです。

鼻中隔軟骨

鼻の手術の際にくりぬくようにして奥のほうから軟骨を採取するので新しい傷はできません。
採取後、残った鼻中隔軟骨が弱くなり、後戻りの原因になることがあります。

取れる量に個人差が多く、量が取れない方の場合、高さが出せません。

また、鼻の骨折など怪我をしたことがある人だと、鼻中隔軟骨が折れていて使えないことがあります。

肋軟骨

胸の下に2cm程度の横1本の傷ができます。

全身麻酔が必要加工を工夫しないと曲がってしまうことがありますが、たくさん採取でき、強度が強いため、鼻先をしっかり高くしたい方におすすめです。

曲がらないように加工するには医師の技術力が必要です。

鼻中隔延長術のメリット・デメリット

メリット

鼻先が高くシャープになる

鼻の軟骨が小さく弱い人は鼻中隔軟骨を延長することで鼻の中の土台から高さを出すことが可能となり、お顔に立体感が出ます。

鼻先の向きの角度調整ができる

延長する軟骨の入れる角度を調整することでツンと上向きの鼻にしたり、斜め下に入れることで大人っぽい雰囲気の鼻にすることも可能です。

変化をしっかりと出すことができる

鼻尖形成軟骨移植のみで変化が出にくい皮膚が厚いタイプでも変化を出すことが可能です。

デメリット

過度な延長で曲がったりツッパリ感がでる

皮膚の伸びよりも無理な延長をしてしまうと長期的に曲がったりツッパリ感が出たり、笑った際に鼻先だけが残されて矢印鼻のようになります。

移植軟骨採取が必要

耳介軟骨を使用する場合は耳の裏に傷ができます。
肋軟骨を使用する際は胸の下に2cm程度の傷ができます。
目立つ部位ではございませんが、体質によっては硬さや赤みが残る場合があります。

術式

耳介軟骨を使用する際は耳の裏を切開して軟骨採取します。
肋軟骨の場合は全身麻酔で胸の下から肋軟骨を採取します。

鼻粘膜から鼻柱にかけての皮膚を切開し、鼻翼軟骨の間で鼻中隔軟骨を露出し、この際鼻中隔軟骨を使用する際は奥のほうの軟骨をくり抜くように採取します。

鼻翼軟骨の間に採取した軟骨を移植し、鼻中隔を延長します。
延長したい方向に鼻中隔軟骨を縫い付け、延長した軟骨が曲がらないように、軟骨で延長した鼻中隔を支えます。
この時に無理して鼻先を前に出すと、皮膚が薄くなってしまったり、鼻先が曲がりやすくなってしまうこともありますので、無理をして前に出しすぎないことが大切です。

延長した鼻中隔に大鼻翼軟骨を縫い、形を整えます。
切開した鼻粘膜・鼻柱の皮膚を縫合し、固定して手術終了です。

術後経過とアフターフォロー

術後

3日目

7日目

1ヶ月

3ヶ月

ほぼ完成です。

副作用/リスク

Q&A

Q1:肋軟骨の鼻中隔延長は曲がると聞いて不安です。

曲がる原因は大きく分けて3つあります。1つ目は皮膚の厚さに軟骨の強度が負けた時、この場合は耳の軟骨など柔らかい素材を使うと皮膚の重みや戻ろうとする力に負けて鼻が曲がってしまいます。2つ目は元々曲がっていた鼻が曲がったまま延長されて高くなったことで目立つようになった時、この場合は事前にCT検査で鼻に曲がりがないか確認して治療計画を立てることが大切です。3つ目は肋軟骨特有のwarpingという軟骨が曲がる現象です。採取された肋軟骨が時間と共にカーブすることがありますが、採取して切り出してから15分後におおよそプラトーに達するので、カーブしづらくなる切り方をして、切り出してすぐ使うのではなく時間を少しおいてカーブしている軟骨を除外することでwarpingのリスクを最小限にすることができます。

Q2:肋軟骨の採取部位は痛いですか?

肋軟骨を採取する際に腹直筋(いわゆる腹筋)を割くようにして奥の肋軟骨を採取するので起き上がる時やくしゃみ・咳など腹筋に力が入る時に痛みが出る場合があります。どうしても痛みに弱い、痛みが怖いという方はエクスパレル麻酔(画像入れてください)という72時間作用する麻酔薬を採取部位に注入して一番痛い時期を緩和することができるのでお申し付けください。

Q3:肋軟骨の採取部位はどこに傷はつきますか?

基本的には気胸のリスクの低い第7番肋軟骨を採取いたします。女性でいうとバージスライン(イラスト入れてください)の数センチ下を1.5〜2センチ程度横に切って軟骨を取り出します。どうしてもバージスラインと一緒のお傷にしたいという強いご希望がある場合はお申し出ください。

Q4:肋軟骨だと鼻がカチカチになりますか?

元の花よりは硬くなります。柔らかい鼻で高さを出すと皮膚が戻ろうとするテンションに負けてしまって、せっかく手術しても後戻りしたり鼻が歪んでしまうことになります。高さを出すのであれば皮膚のテンションに負けないようにある程度の硬さは必要になることはご承知ください。

Q5:鼻中隔延長だと魔女鼻になりませんか?

斜め下に延長しすぎると魔女のような鼻にすることもできますが、一般的に美しい鼻を作り上げる時は土台がしっかりしていれば垂れ下がることはありません。鼻尖形成軟骨移植で移植軟骨が重いと垂れ下がるリスクはむしろ上がってしまいます。

Q6:鼻中隔延長すると豚鼻はできなくなりますか?

鼻中隔延長は鼻の土台の強度を上げて高さや鼻先の向きを調整する手術です。豚鼻はできなくなりますが、できない方が皮膚のテンションに負けて後戻りするリスクは低いです。

料金

鼻中隔延長

鼻中隔延長
¥660,000
肋軟骨採取
¥275,000

※表示価格はすべて税込です

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