エラ骨切り術 (下顎角形成術) とは
エラ骨切り術(下顎角形成術)はご希望や下顎骨の形態によってデザインが異なります。
エラは単独で行うと切った前端の部分が角になりきれいなフェイスラインを損なうことがあります。
そのためVライン形成のように、おとがいからエラまできれいな一直線のラインを描ける骨切り方法が選択されることが多いです。
エラの骨切り正面からみて下顔面の横幅が改善するケースはエラの端の部分が外に跳ねている場合です。
それ以外のケースで正面での下顔面の横幅の改善を希望する場合には下顎骨の外側の皮質骨をなくす外板骨切り、外板削りが必要になります。
このような方におすすめ
- エラ(下顎角)が張っているホームベース型や四角い顔を滑らかな輪郭やシャープに見せたい方
- 他手術の適応ではないが、なるべく小顔にしたい方
術後経過とアフターフォロー
術後2〜3日
腫れのピークです。
術後1週間
腫れが少し引いてきます。
可能であればこの時期までフェイスバンドを装着します。
術後1〜2週間
この時期に腫れが一気に引いてきます。
マスクをつければ大抵の方はお仕事が可能。
術後1ヶ月
おおむね腫れは引きますが、フェイスラインはまだぼやけており変化はまだ分かりにくい時期です。
術後2ヶ月
フェイスラインの境界がまだ少しぼやけた印象です。
術後3〜4ヶ月
腫れが完全に引き、フェイスラインの境界が出てきます。
副作用/リスク
- 感染
- 出血、血腫
- 異常骨折
- オトガイ神経(下歯槽神経)の知覚麻痺
- 神経剥離を広く行わなくてはいけない
神経の牽引を行わなくてはいけないために起こります。回復には通常3〜6ヶ月程度かかりますが、長期的に多少の麻痺が残存することがあります。
治療時間
1時間半
注意事項
術前
- 経口避妊薬を内服中の方は手術前1ヶ月前より内服を中止してください。
内服中止による妊娠の可能性にもご注意ください。
- タバコを吸われている方は、手術が決まり次第禁煙を行ってください。
骨癒合が遅れたり、プレート感染のリスクが増大します。
- 歯周病、虫歯は術後の感染リスクを増大させます。
早期に歯科を受診し、手術の検査前には治療を終了してください。
- 食いしばり癖が強い方は手術前1週間前くらいまでにエラボトックスを打つことをお勧めします。
- 手術前は十分に体調管理をし、風邪などをにお気をつけください。
体調によっては執刀医師と麻酔科医師の判断で手術が中止になることもございます。
術後
- 術後の歯磨きは食後通常通り行って大丈夫です。
口の中に傷もあるため、ヘッドの小さい歯ブラシで優しく磨くようにしてください。
- 食後のうがいや口のゆすぎは行い、口腔内を清潔に保ちましょう。
ただし、過度のゆすぎや頻回のゆすぎは傷が開く原因になりますのでやさしくゆすぐようにしてください。
- 術後寝ている時間が長いと腫れが長引く原因になります。
体が元気になってきたら日中はなるべき起きて歩いたりするようにしましょう。また、夜間もなるべく頭を高くして休むと腫れが抑えられます。
- 運動は軽いものなら術後1〜2週程度たてば行っていただいて構いません。
様子を見ながら徐々に行いましょう。
- 術後1週間は飲酒を避けてください。
それ以降は構いませんが、痛みが悪化したり、腫れが長引きやすいので体調を見ながら判断してください。